最初の印象としては「激務」。
そのあたりは「ブラックジャックによろしく」を感じた。
でも、大筋はかなり真っ当。体制に対して戦うことなく、主人公が青々と研修を過ごしていく。
読んでいて、やはり医者は別次元の仕事だと思った。
私は仕事がサイバーセキュリティ系で結構責任あるものだが、医者はなんか責任のレベルが違う。
ダイレクトに人の命を扱うとなると私はひよってしまう。
夜中に緊急の人の対応とかできない…ぼんやりしちゃう…
主人公、かなり夢を叶えることに前向きだけど医者ってこんな感じなのかな?
私は「夢!」といったものがないから、結構眩しく見えた。
最後まで読んで、解説まで読んで、「救う対象」というのをひしひしと感じた。
この作品では「人」というわかりやすく、大切な対象が語られていた。
同じ人を助けたいと思う人が精一杯になって取り組む…
かなり胸をうつ描写だ。
だけど…だけど、私のサイバーセキュリティも何かを救う仕事なはずだ。
それこそ、病院のシステムが攻撃されていたりもする。
サイバーセキュリティを仕事にする人も仕事にしていない人も、この「サイバー」という領域に対してもう少し真剣に考えてもいいのかなと思った。
まだまだ意識が低いと感じる。仕事してる人も依頼する人もだ。
会社自体も、人の命も、ましてや戦争や政治にも使われてしまっている「サイバー」。
軽視していいわけがなかったのだ。
誇りを見失っていた私に、取り戻すきっかけをくれた良い本だった。
ただ、激務はできないけどな!!
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