面白くなかった・・・・・・。
私にとって、かなり面白くなかった。
私的には、帯でもあったように「なぜ映画を早送りで再生する習慣が身についたのか?その根本はどうなっているのか?」というのがロジカルに話されるのかと期待していた。
しかし、そのような描写はなかった・・・。
この本は実用系で、作者の感情を楽しみたいわけじゃないので、この点は残念だった。
Amazonレビューは高評価で、「作者が理解できないことに対しても理解しようとしているのが良いと思った」と書いてあったが、本当か??
確かに、理解できない領域に対して理解しようと取り組むのは良いことだと思う。
しかし、それは個人ブログとかで良いのではないだろうか。
この本も元々はnoteだったらしいので、別に本にする必要はないかなと感じた。
気になったのは、エビデンスの弱さ。
若者?代表にインタビューと著者の感想、クリエイターの方々、森永さん?と感想ベースで語られている。
そして業界が偏っている。
「なぜ全世界的にコンテンツ消費の流れになったか?」とか「トレンドはどのように変化していったか?」とか「音楽ではどうなのか?」とか触れても良かったのでは?
音楽もいきなりサビから始まるのがメジャーになってイントロが長いのは少なくなった、というのがあるだろうに。
最後の方の「評論」について書かれたところが一番気に食わなかった。
「映画を監督で見る人が少なくなった」とか「他の人の意見が違う評論は見ずに快楽だけを得ている」とか・・・。
真ん中で「飛び抜けるように圧力をかけられてきたのだ・・・」と書いている人が書くことじゃないだろ!!
なぜ全てのことに対して、全力全開で取り組むことを求められているのだ?
この本で言う「オタク」になるように「圧力」をかけられているじゃないか・・・。
と、なんか思いが爆発してしまった。
知っている分野に関して、入門本みたいなのを読むのはやめよう・・・。
悪い面を書きすぎたので良い点も書く。
扱ってるテーマがテーマなだけに、小説やアニメ、映画が好きな人にとっては衝撃的な事実だと思う。
ユーザーやクリエイターのインタビューが多いのも、感情が伝わってくるようで臨場感がある。
また、私が気になった「厳密なロジックがない」というのも、普段あまり本を読まない人にとっては読みやすいと感じる。
倍速再生に対しての問題定義もとても良い。
私自身も倍速で長年見ていたが、朝夜の落ち着いた時の虚無感に耐えられず、倍速はやめた。
知識としては残っているが、体験としては何も残っていないのだ。
私にとっては期待していたものがなく、矛盾しているかも?と思った本だが、問題定義としてはとても良かった。
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